タンポポ在来種が都市で増えている?

大阪府内で近年、タンポポの在来種が徐々に増えているそうだ。研究者らでつくる「タンポポ調査・西日本実行委員会」の調査で分かったという。都市開発で自然が減った影響で、これまで繁殖力の強い外来種が勢力を伸ばしてきたが、開発地区でも自然が回復しはじめ、在来種が育つ環境が戻りつつあるという。西日本の計19府県でも調査しており、3月に結果を公表するとのこと。
タンポポ調査は府内で1975年から5年ごとに実施。小中学生らに協力してもらってタンポポを採取し、カンサイタンポポなどの在来種か、セイヨウタンポポなどの外来種かどうかを判別し、占有率を調べているそうだ。2010年以降は西日本全域に調査範囲を拡大。昨年の府内の調査では子どもたち約2000人が3~5月、計8131地点で採取したとのこと。
実行委によると、在来種は繁殖するのに受粉が必要だが、外来種は受粉せずにめしべが熟し種子になる。種子の数も多く、繁殖力は強い。在来種は虫が媒介して受粉するため、虫が集まるような環境がないと生息できないそうだ。
府内全体の外来種の割合は75年は36%だったそうだが、開発が進むに伴って都市部だけでなく郊外にも外来種が広がり、05年には70%まで増えた。だが、古くからあるニュータウンで時間の経過とともに自然回復し、在来種が育つ環境が整ったことなどから10年は69%、昨年は65%と減少に転じたという。
1985年には外来種ばかりだったが、2005年の調査でススキやチガヤなどの在来の草木が確認されるようになり、10年以降は草木の下などにタンポポの在来種が目立つようになったという。草木の種類が増え、虫が戻ってきたところに周囲の雑木林や水田から種が飛んできて定着したと考えられるという。
在来種は日陰にも強い。虫が集まるような自然が回復したことで、勢いを盛り返してきたのではないか、ということらしい。自然が回復してきているというのは良い傾向ではないだろうか。